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起業の際に受けられる支援制度は「融資」だけではありません。
会社の資本はヒトモノカネ+情報と言われる現代で、お金だけでない支援のあり方があります。それが人脈やネットワークと呼ばれるもの。
加えてもう1種類、全3種類ある起業支援制度をどんな時に活用すると役立つのか見ていきましょう。
また、同じ融資制度も事業者によってそれぞれ特徴があるため、融資までにかかる時間や金利の低さを基準にした選び方を解説します。
国や自治体など様々な組織が起業支援制度を用意していますが、大別するとほとんどの支援制度が下記の3つの種類のどれかに当てはまります。
金銭的な支援
情報・ネットワークへの支援
登記等手続きの支援
それぞれどのようなサポートが受けられるのか、どんなタイミングで受けると役に立つのか解説します。
「起業の支援制度」という言葉から一番イメージされやすいのが金銭的支援でしょう。
言い換えれば「融資制度」です。
創業時の新規開業資金について低金利かつ無担保・無保証人で融資を受けられる制度もあります。
借りられる資金額は融資制度により異なりますが、上限は数千万円程度です。
起業時に自己の貯金だけで十分な資金が揃えられるケースは珍しいもの。
多くの起業家がまずは融資を受けて初期の設備投資や運転資金に充てています。
【金銭的な起業支援を行なっている事業者】
・地方自治体
・日本政策金融公庫
・中小企業庁
・厚生労働省
etc...
ただし起業の支援制度は金銭的なものだけではありません。
起業支援制度で融資についで多いのは、「情報・ネットワークの支援」です。
地域密着型の事業では特に、地域のネットワーク(=人脈)の強さがビジネスの成功可否を左右すると言っても過言ではありません。
既にある程度成長した中小企業でも、地域の商工会議所などに加入しビジネスチャンスを拡大しているケースが多々あります。
特にBtoBの法人向けビジネスの場合は積極的に活用したい支援制度です。
【情報・ネットワークの支援を行なっている事業者】
・商工会議所
・日本政策金融公庫インターネットビジネスマッチング
・一般社団法人起業支援ネットワークNICe
etc...
3つ目の支援制度は起業時の行政手続き面でのサポートです。
起業をするにも用意しなくてはならない書類などが多岐にわたり、1人で準備するのは骨が折れる作業です。
起業を経験した方にお話を伺うと、多くの方が書類の作成が一番面倒だったと答えるほど。
事業計画など、経営についての思案に集中したい方に役立つ支援制度です。
ウルマップ会員様限定の福利厚生サービスでは、創業に関わるあらゆる手続きを最大0円でサポートしています。
以上、起業時に受けられる支援制度を3種類ご紹介しました。
その中でも大きく初期の経営を加速できる「融資」には、それぞれの事業者ごとに金額や支援の受けやすさなどに特徴があります。
起業時に利用できる開業資金支援制度は様々な事業者から提供されています。
中でも支援実績の多い2つの事業者をピックアップ。
自治体・商工会議所
日本政策金融公庫
それぞれの特徴を解説します。
起業を行う際の本拠所在地が属する地域の自治体や商工会議所で起業支援の融資が受けられます。
自治体ごとに融資の条件が異なるため、各自治体の要項を確認するようにしましょう。
【メリット】
利子の大部分を負担してもらえる
地域経営者の繋がりを作る機会がある
【デメリット】
該当地域から移転した場合に、利子の減率補助が無効になる
許認可業種の場合、先に許認可を取得する必要がある
融資を受けるまでに時間がかかる
例として新宿区の創業支援融資制度を見てみましょう。
・貸付限度額:1,000万円
・貸付期間: 7年以内(うち据置期間12か月以内)
・金利:2.1%以下
・本人負担:0.7%以下
・区負担:1.4%以下
・信用保証料補助:支払った信用保証料の1/2を補助(上限26万円)
※区内の商店会に加入、もしくは加入の申込みをした場合、金利は本人負担が0.5%以下、区負担が1.6%以下
引用元:新宿区「創業支援融資制度~新宿区中小企業向け制度融資~(http://www.city.shinjuku.lg.jp/jigyo/sangyo01_000110.html )」
日本政策金融公庫は事業支援に特化した金融機関です。民間の金融機関の役割を補完すべく存在しています。
様々な事業者向けに多数の融資制度を提供しており、そのうちの1つが創業支援サービスです。
【メリット】
・無担保・無保証人でも融資を受けられる仕組みがある
・融資にかかる時間が比較的短い
・許認可業種でも申請時に許認可を取得している必要がない
【デメリット】
・創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要なケースもある
・金利が比較的高い
例として「新創業融資制度」の概要を見てみましょう。
・貸付限度額:3,000万円(うち運転資金1,500万円)
・貸付期間: 条件により変動
・金利:2.55%以下
・担保・保証人:原則不要
日本政策金融公庫公式サイト:https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/
以上2つの支援事業者の比較をまとめると以下の通り。
出来るだけ早く融資を受けたい
→日本政策金融公庫
出来るだけ低い金利で融資を受けたい
→自治体の融資制度
事業計画に沿ってどちらが自分の事業に適していそうか判断しましょう。
どちらか決めかねている場合は融資実績が多い日本政策金融公庫に問い合わせをし、何らかの理由で障害があれば自治体に問い合わせをするのも手です。
自己資金が少なくても借り入れを行い、事業を営むことが出来る起業支援制度。
これから起業したい方にとって心強い味方です。
しかし起業支援にはメリットだけでなく少なからずデメリットも。
両側面を認識した上で計画的に支援制度を活用しましょう。
起業の際に融資制度を活用するメリットは何と言っても「自分では用意しきれない資金が調達できること」。
また、地域の経営者とのネットワークを構築することでビジネスパートナーが見つけられる可能性もあります。
特に地方においては地域のつながりが販路拡大のきっかけになり安いです。
・自己資金が少なくても事業を起こせる
・低い金利で多額の資金を集めることが出来る
・販路拡大に活用できる
一方で借り入れには当然ながらリスクが存在します。
ある程度予想がつく内的要因だけでなく、災害などの外的要因によっても事業がうまくいかない可能性も0ではありません。
・借りた金額より多くのお金を返済する必要がある
・返済できなければ倒産や債務整理のリスクがある
これらのメリット・デメリットを踏まえると、起業時の支援制度は事業計画を練った上で本当に必要なら利用するのがベストです。
具体的な計画性がないまま融資を受け、初期の設備投資に大部分の資金を費やすようなことは避けましょう。
融資はあくまで借入金。利子を乗せて返済する義務があることを忘れてはいけません。
支援を受ける際の注意点は各ステップごとに1つずつ、計3つです。
起業準備は計画的に進めること。
開業資金の支援を受けるとしても、申請を出してから融資が実現するまでにかかる期間は事業者によって異なります。
場合によっては2ヶ月以上必要なことも。
スケジュールには余裕を持ち、必要な時に資金がなく開業できないということにないように計画を立てて進めましょう。
支援の申請に必要な書類は正しく用意しましょう。
行政手続きでは頻繁に起こることですが、書類の不備でなかなか思うように手続きが進まないことがあります。
自身での手続き準備に不安がある場合は専門家に依頼することも1つの選択肢です。
ウルマップの福利厚生でも手続きのサポートが利用できます。
起業支援を受けてゴールではありません。むしろ融資を受けてからがスタート。
借り入れたお金は将来的に返済していく義務があります。
仮に事業が軌道に乗っておらず、一時的に返済が遅れそうな時はそのままにせず融資を受けた事業者へ速やかに相談しましょう。
連絡をせずに滞納を続けていると最終的に裁判になり、倒産や差し押さえ、債権整理に行き着くリスクがあります。
起業時の融資は誰もが受けられる訳ではありません。
各事業者ごと、さらには同一事業者の中でも違う融資制度であれば条件も異なります。
以下は、実際に定められている条件の例です。
自己資金要件:創業資金のうち自己資金がは10分の1以上であること。
ー本拠地:支援を受ける事業者のある地域に本拠を置いていること
例)新宿区の場合は、新宿区内に本拠があること。ただし個人の場合、区内に1年以上在住している場合は都内での開業も可能。
ー住民税を滞納していないこと
いずれの融資制度を活用するにしても、各融資制度が定める条件に該当しているか必ず確認しましょう。
不明点は各事業者のHPや窓口へ直接問い合わせるのが1番です。
起業の際に受けられる支援制度は計画の範囲で積極活用しましょう。
特に月額や年会費を支払って参加する商工会議所などのネットワークは存分に利用して販路拡大を進めたいものです。
また、ウルマップでも、福利厚生サービスという支援制度を設けており、今後営業代理店として起業したい方や商材の幅を増やしたいという方にもとてもおすすめです。
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