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ウルマップ>UMA記事一覧> 【知らないと危険】副業を始める前に要チェック!会社員の副業が禁止されている理由やトラブルを調べてみた
2019年01月12日

【知らないと危険】副業を始める前に要チェック!会社員の副業が禁止されている理由やトラブルを調べてみた

はじめての副業・在宅

副業で稼いで生活費の足しにしたい、好きなことを副業に当てて収入を得たい…様々な理由から、副業に興味を持ったことのある方もいらっしゃると思います。
副業解禁が話題に上がることも多い昨今ですが、実際に副業で稼いでいる人はどれくらいいるのか気になったことはありませんか?
また、社内規定で副業が禁じられているのにもかかわらず副業をし、それが会社に発覚した場合どうなってしまうかなど、副業について疑問に思うことはたくさんあります。

そこで今回は、副業を始める前に知っておきたい日本での副業周知の現状や、実際に副業によって起きた企業と労働者とのトラブルなどをご紹介します。

副業が認められている会社の割合

政府の副業・兼業促進により副業解禁が話題になって久しいですが、実際に副業OKの企業はまだまだ少数派というのが現状です。
リクルートキャリアの行った「兼業・副業に対する企業の意識調査」によると、兼業・副業を容認・推進している企業は全体の22.9%、二割弱というのが現状です。

では八割近い副業、兼業禁止の企業はなぜそう定めているのかというと、「社員の過重労働の抑制」が55.7%と最も高い理由になっています。
逆に副業、兼業を容認・推進している企業では、容認の理由は「特に禁止する理由がない」が68.7%と最も高い結果になりました。

日本の企業の中でもベンチャー企業やネット系企業では副業に寛容なところが多く、たとえば株式会社エンファクトリーでは「副業禁止」ならぬ『専業禁止』を勧めています。社員のプロ意識やマネジメント能力を高めるために、半数の社員が副業を実践しているというユニークな取り組みをする会社もあります。
今後の企業の動向に注目が集まりますね。

なぜ副業が禁止されているのか?

八割の企業が副業を推進していないとはいえ、一応法律では副業は禁止されていません。あくまで規定の上ということは覚えておいて損はありません。ここからは、なぜ副業を禁ずる企業が多いのか具体的な理由を見ていきましょう。

疲労などにより、本業に影響が出るほどの長時間の副業を禁じている

労働の誠実な提供に支障をきたすため、副業を規定で禁じている企業は多く見受けられます。帰宅した後や休日はしっかり休み、本業でしっかりパフォーマンスを出してくださいということですね。

本業と副業が競業関係になる場合は副業禁止

本業と同じ業種で副業を行うことは特に企業が嫌がるパターンの一つです。勤め先の信頼に背く行為であるほか、企業秘密のような大事な情報が漏洩してしまう可能性もはらんでいるため、裁判沙汰になった場合には解雇なども当然あり得ます。副業を選ぶ際は、競合の関係にない仕事を選ぶようにしましょう。

副業の内容が会社の信頼を失墜させるような場合

副業の内容によっては働いている本人、ひいては勤め先の信用を損なう恐れがある仕事というのも存在します。強引な営業の勧誘で悪評高い企業や、極端にいえばネズミ講のような儲け方講座をしている従業員がいれば、社会的信用は大きくマイナスになります。マルチ商材を扱うことや、反社会勢力と接点を持つような副業は絶対に避けましょう。

副業がばれたら?

あくまで法律の上では副業は禁止されておらず、民間企業に勤めている人は余暇を好きに過ごす権利があります。とはいえ会社の規則で禁止されているにもかかわらず副業を行い、その上会社に知られてしまった場合はどうなるのでしょうか。
法律での拘束力はないとはいえ会社の取り決めに背いたわけですから、戒告や減給、解雇などの処分が降る可能性が当然存在します。副業を政府が促進していることもあり、全面的に副業を禁止というわけではなく事前に届出を提出すれば条件付きで副業を認めているところも増えてきています。ぜひ、事前に企業の規則に目を通して見てくださいね。
とはいえ解雇までいくケースはあまり多くありません。副業の内容が悪質、例えば競合会社を立ち上げた、会社の利益を大きく損なうようなことをした、といった内容でなければ和解で解決できている事例も多くあります。

副業がきっかけでトラブル発生。実際にあった裁判例

では具体的に、副業が原因で裁判沙汰となった例を見ていきましょう。

小川建設事件

建設業を営むY社の従業員Xは勤務時間外の午後6時から午前0時までキャバレーで就労しており、これがY社に発覚。二重就職を懲戒事由とする就業規則の規定のもと、Xを解雇処分としましたが解雇は無効であると申し立てました。
裁判所は就業時間外は労働者にとって自由時間であると前置きしています。ですが軽労働とはいえ深夜にまで及ぶ毎日6時間もの副業は単なる余暇利用のアルバイトの域を越えるものとし、就業時間中居眠りが多く、残業を嫌忌する等の就業態度がみられたことから解雇を認める判決を出しました。

橋元運輸事件

運送会社Y社に勤める従業員Xは同一業種のZ 社を設立し、取締役に就任しました。その上Y社の業績を低下させるような計画に参画していました。当然Y社は反発、就業規則に定められた二重就職の禁止に該当するとし、Xを懲戒解雇処分としました。これに対しXは管理職とはいえ会社の運営に直接関わっていたわけではなく、懲戒解雇は不当であるとし、裁判になりました。
しかし裁判所は社員の就業先が競業にかかること、また社員は管理職であることからY社の企業秩序を乱し、または乱す可能性が大きいとして懲戒解雇を有効としました。
この判例から、管理職の立場にある方にとっては特に競業の兼職は懲戒解雇になる可能性が高くなるということを示していますね。

ナショナルシューズ事件

会社の要職である部長の立場についていたXが会社の事業と同業の会社を経営し、同じ仕入先から商品を仕入れるなどの背信行為を行なった上手数料、いわゆる賄賂であるリベートを要求するなどし、会社より懲戒解雇の請求を受けました。
裁判所はこのXの行いは、部長という経営に関わる立場にありながら仕入れや競合企業の立ち上げなどを行なった、それは背信行為であると認め、懲戒解雇も認められました。
上記の橋本運輸事件といい、勤務先会社と同業を経営することは非常にリスクが高いということが伺えます。

十和田運輸事件

運送会社Y社に勤めるXが、Y社に無断で年に1、2回の貨物運送業のアルバイトをしていたことを理由に解雇され、申し立てをした裁判です。
Xは運送先の店舗から家電製品を払い下げたのち、別の企業のリサイクル部に搬入することで代価を得ていました。XはY社の勤務時間中、かつY社の車両を使って搬入していたことが争点となりました。
裁判所はXが職務専念義務に違反したとまではいいがたいとして、解雇権の濫用に当たり、無効との判決を出しました。

都タクシー事件

タクシー営業を目的としたY社で働くXが非番の日に会社に無断で輸送車の移送や船積み等のアルバイトに従事しており、しかも位相の責任者として長期にわたって報酬を受け取っていました。Y社はこれに対し、就業規則所定の懲戒解雇事由である会社の承諾なき兼職として懲戒解雇処分としましたが、Xは地位保全等の仮処分を求めて裁判で争うこととなりました。
裁判所は今回のアルバイトは夕方には終了するものであるしその夜は休養できると判断し、アルバイト開始後の勤務の記録を見ても労働提供に支障をきたしていないことなどを根拠に、YがXに対しなんの指導も行わず解雇はあまりに過酷、解雇権の濫用として懲戒解雇は取り消しとなりました。

まとめ

日本国内における副業の普及状況、および副業禁止の企業で副業がばれ、トラブルに発展した例をご紹介しました。
今回の記事でもご説明した通り、副業というのは法律で禁止はされていません。副業でスキルアップしたことを本業にフィードバックすることでのさらなる躍進が期待される副業ですが、日本ではまだまだ少数派というのが現状です。

それでも副業をしたいという場合やはり大事なのは、勤め先の就業規則の確認ではないでしょうか。就業規則というものは社員に周知しなければいけないものですから、わかりやすいところに置いてあるか管理職が保管している、もしくはネットで公開しているというところがほとんどです。副業が全面的に禁止なのか、事前に許可を取るなど部分的に解禁されているのかはまさに千差万別です。
懲戒解雇のような騒動にならないためにも、就業規則に合わせて、スマートに副業を行いたいですよね!